近年、急速に盛り上がりをみせているルアータックルで楽しむ鮎釣り。
本来鮎のルアー釣りを禁止している河川が多いものの、次第に楽しめる川も増えてきましたね。
とはいえ、まだまだ禁止している河川のほうが断然多く、なかには「どうしてなのだろう?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、なぜ鮎ルアー禁止の川が多いのか解説。
あわせて、アユルアーフィッシングが可能な河川を増やすのに大切なことをお話しします。
鮎ルアー禁止が多い理由
徐々にアユルアーフィッシングが可能な川が増えてはいるものの、まだまだどこでも楽しめる状況ではありません。
では、なぜアユルアーを禁止している川が多いのか。
以下のような理由が挙げられます。
友釣り師などほかの釣り人とトラブルになるから
ルアータックルを使用する鮎釣りは新しいスタイルであり、まだまだ認知されていません。
そもそもルアーフィッシングに悪い印象を持っている釣り人もいますし、ほかの釣り人とトラブルになるのを懸念している漁協があるのです。
オトリが売れなくなるから
アユルアーフィッシングをOKにすると、オトリが売れなくなるのを不安に思っている漁協もあります。
友釣りではまず、1匹500円前後のオトリを2~3匹購入します。
アユルアーをOKにすれば、節約のためにルアーでオトリを確保する人が間違いなく増えるでしょう。
オトリ販売の収入が減ると困る人にとっては、死活問題なのです。
迷惑な釣り人が増える恐れがあるから
アユルアー解禁で釣り人が増えれば、相対的に以下のような迷惑行為をおこなう釣り人も増えます。
- 入漁券を購入しない
- 針の数やハリスの長さなどの規則を守らない
- ほかの釣り人とトラブルになる
- 迷惑駐車する
- ゴミを放置する
アユルアーフィッシングに限ったことではありませんが、河川のルールやマナーを十分理解したうえで楽しむことが重要です。
鮎ルアーOK河川を増やすのに大切なマナー
アユルアーフィッシングが可能な川を増やすには、鮎釣り河川でのルアーフィッシングに対する悪い印象を払拭する必要があると思います。
以下で紹介するマナーを守って、アユルアーフィッシングの認知を広めていきましょう。
他の釣り人と距離をとる
友釣りの竿は、9m前後と長いのが特徴です。
近くに友釣り師がいる場合、仕掛けの長さも考慮して単純計算で最低20mは距離をとる必要があります。
アユルアーフィッシングは、軽快に機動力を生かせるのが強み。
なにもほかの釣り人の近くでなくても、人がいない場所を探してどんどん移動しながら釣りましょう。
むやみにロングキャストしない
ロングキャストして釣り人の近くにルアーを落としたり、仕掛けに引っ掛けてしまったりしたらトラブルになる恐れがあります。
そもそもアユルアーフィッシングでは、それほどロングキャストする必要がありません。
すぐ足下にも野鮎がいますので、ポイントを見極めてピンスポットキャストを心掛けましょう。
迷惑駐車をしない
農道や私道などに駐車して、ほかの釣り人や近隣住民の方に迷惑をかけないようにしましょう。
とはいえ、はじめて行く川では、どこに駐車したらよいのかわからない場合があります。
不安な場合は、オトリ屋さんで入漁券を購入する際に教えてもらうとよいでしょう。
入漁券を必ず購入する
鮎釣りを楽しめる川では、ごく一部例外を除いてほとんどの川で入漁券が必要です。
無券には罰則もありますし、入漁券による財源は川を管理する漁協組合の運営費用や放流費用になります。
放流に頼っている川も多くありますので、必ず入漁券を購入してから川に入りましょう。
川を汚さない
ゴミを放置したり、川に流したりしてはいけません。
エリアを限定してアユルアーフィッシングを解禁する川も増えてきていますが、ゴミを捨てる釣り人の悪い評判が広がれば、再び禁止になるかもしれません。
「来たときよりもきれいに」をモットーに、川を汚さない意識をもって釣りを楽しみましょう。
規則やマナーを守ってアユルアーフィッシングを楽しもう
漁協組合の方にお話しを聞くと、「ルアーフィッシングをOKにすると、ルール破りやほかの釣り人とのトラブルが心配」との声が多く聞かれます。
せっかくアユルアーを解禁しても再び禁止される川があれば、アユルアーフィッシングのこれ以上の発展はないかもしれません。
実際に友釣り師とのトラブルが発生し、来年度からアユルアーを再び禁止すると発表した漁協もあります。
アユルアーフィッシングが可能な川を増やすためにも、規則やマナーをしっかり守りながらを楽しみましょう。