釣れた鮎を新鮮な状態で持ち帰るのに欠かせないクーラーボックス。
アユルアーフィッシングではまだまだ鮎の取り扱いに慣れていない方が多いようで、SNSなどでは鮮度が落ちてしまっている鮎の画像をよく拝見します。
鮎は氷でシメてクーラーボックスに入れないと、すぐに傷んでしまうので注意が必要です。
今回は、アユルアーフィッシング向けのクーラーボックスの選び方や鮎の保存方法を解説します。
おすすめのクーラーボックスも紹介するので、気になる方はチェックしてみてください。
鮎を氷でシメたらクーラーボックスで保存しよう
鮎は、氷漬けにしてシメるのが基本です。
氷でシメないでそのまま放置して死なせると、変色して鮮度が落ちてしまいます。
身もブニョブニョになり、焼いても美味しくありません。
以下の手順でシメると、新鮮な状態で持ち帰ることができます。
あらかじめ氷をクーラーボックスで保冷しておき、帰り支度をはじめる際に水と鮎が入っている引き舟に投入します。
クーラーボックスに氷水を作って鮎を入れてもよいですが、鮎が暴れて大変です。
着替えたりしている間に、激しく暴れていた鮎も静かになります。
帰り支度がひと通り終わったら、クーラーボックスに移しましょう。
その際、ひとつまみの塩を入れてると鮎の色がよくなり、クーラーボックス内の温度も下がってより新鮮な状態を保てるとされています。
短時間ならそのまま氷漬けにして持ち帰ればよいですが、鮎に長時間氷が触れて氷焼けしてしまうのが気になるなら、ジップロックやビニール袋に鮎を入れましょう。
また、袋などに入れずにそのまま氷水に長く浸かっていると、身が柔らかくなってしまう場合があります。
長時間の移動なら、途中で水だけ捨てましょう。
鮎の肛門付近の腹を押すとフンが出てきます。
冷凍保存する前に処理しておきましょう。
また、冷凍する際は袋にごそっとまとめて入れるのではなく、1匹ずつ袋に入れて保存しておくと調理する際に便利です。
アユルアー向きクーラーボックスの選び方3つのポイント
アユルアーフィッシング用としてクーラーボックスを選ぶなら、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
容量をチェック
鮎釣りに適したクーラーボックスの容量は、鮎の量によって異なります。
日帰りなら7L程度で十分な場合がありますし、遠征で数日分の釣れた鮎を保存するなら20L以上のクーラーボックスが必要です。
鮎釣りでは、最大でも30L程度が一般的。
ただし、食材や飲み物、氷などをたっぷり持って行くなら足りないかもしれません。
とはいえ、海の船釣りで使うような大型クーラーボックスは使いにくいことから、20~30L程度のクーラーボックスを食材用と鮎保管用などと2個用意する方もいます。
保冷力をチェック
クーラーボックスは、以下の断熱材の種類で保冷力が異なります。
- 真空パネル
- 発砲ウレタン
- スチロール
クーラーボックスはこれらの断熱材を単体、もしくは組み合わせて作られています。
なかでも、もっとも保冷力に優れているのが、すべての面に真空パネルを採用した「6面真空パネル」です。
また、ダイワの「KEEP」やシマノの「I-CE(アイス)」のように、メーカー独自の指標で保冷力を表している場合もあります。
数値が大きいほど優れた保冷力を発揮するので、あわせてチェックしておきましょう。
ただし、優れた断熱材を使った保冷力の高いクーラーボックスほど、価格も高くなります。
日帰りなら価格を重視する、遠征用なら保冷力を重視するなど、用途に合わせて価格とのバランスを考慮して選ぶのがおすすめです。
機能性で選ぶ
クーラーボックスは、モデルによって以下のような使い勝手に工夫をこらしています。
- フタを開けずに魚を投入できる投入口を設けている
- 溶けた水を排出できる水栓を備えている
- フタ部を取り外して丸洗いできる
- 清潔な状態を保てるように、樹脂に抗菌剤を練り込んでいる
あったら便利と思う機能があれば、チェックしておきましょう。
ただし、機能性に優れているモデルほど高価格になる傾向があるので、予算や必要性を考慮しながら選ぶのが大切です。
アユルアー向きクーラーボックス
選び方がわかったところで、おすすめのアユルアーフィッシング向きクーラーボックスを見ていきましょう。
日帰り向けサイズと、遠征向けサイズに分けて紹介します。
日帰り向けサイズ
ダイワ(DAIWA) SU 700
底面に真空パネルを採用している鮎釣り向きクーラーボックスです。
HPウレタン断熱材とのダブル構造により、高レベルの保冷力を実現しています。
500mlペットボトルを縦置き可能です。
ダイワ(DAIWA) ZS 700
すべての6面に真空パネルを採用している鮎釣り向きクーラーボックスです。
小型モデルながら最高レベルの保冷力を発揮し、保冷力の高さを重視したい方におすすめ。
持ち運びに役立つショルダーベルトが付属しているのも便利です。
ダイワ(DAIWA) COOL LINE α III GU 1000X
断熱材にウレタンを採用した、コスパ重視したい方におすすめの鮎釣り向きクーラーボックス。
取り外し可能な両開き上フタを搭載しており、お手入れが簡単です。
持ち運びしやすいショルダーベルトが付属しています。
シマノ(SHIMANO) フィクセル・プレミアム 120 ZF-012R 12L
5面真空パネルと発泡ウレタンを組み合わせた、鮎釣り向きクーラーボックスです。
外気温31度でもクーラーボックス内の氷を45時間キープする、優れた保冷力を発揮するおすすめモデル。
内容量の20%の氷を入れた場合で、1日半以上は氷が持つと謳っています。
水栓を備えており、クーラーボックスをひっくり返さずに水抜きできるのも便利。
抗菌剤「ノバロンR」入りプラスチックを採用しており、清潔な状態を保てます。
シマノ(SHIMANO) フィクセル ライト 9L
断熱材に発泡ポリスチレンを採用しているクーラーボックス。
内容量の20%の氷を入れた場合で、約1日氷が持つと謳っています。
天面からワンアクションで自在に開け閉めできる、レバー方式を採用しているのもおすすめポイント。
手を放すだけでフタが閉まり、スピーディーに開閉できて冷気を逃しにくく工夫しています。
連泊向けサイズ
ダイワ(DAIWA) プロバイザーREX ZSS2800
真空6面パネル採用の鮎釣り向きクーラーボックスです。
断熱層の隙間を隅々までウレタンを充填しており、保冷力をより高めているのが特徴。
連泊の鮎釣りで食材や飲み物を保存したい場合に適しているほか、たくさん釣れた鮎を新鮮に持ち帰りたい方におすすめです。
シールドロック機構により、押し込むだけで密閉性がアップするのもポイント。
汚れにくい跳ね上げ水栓が付属しているのも便利です。
ダイワ(DAIWA) プロバイザーREX SU2200
真空1面パネル搭載の鮎釣り向きクーラーボックス。
やや大きめでコスパのよいモデルを探している方におすすめです。
取り外しできる両開き上フタで、お手入れも簡単。
クーラー内の水をすばやく排水する大口径水栓を備えています。
シマノ(SHIMANO) アブソリュートフリーズ ウルトラプレミアム 32L
6面に真空パネルを配置している鮎釣り向きクーラーボックスです。
I-CE値(h)123のシリーズ最強の保冷力を発揮し、数日間の遠征で使いたい方におすすめ。
ワンアクションで本体にフタを圧着させる新構造のレバーを採用しており、密閉度を高めて本体の保冷性能を最大限に引き出します。
本体インナー部に、抗菌剤・ノバロンを混ぜ込んだプラスチックを採用ているのもポイント。
細菌の繁殖を抑えて清潔な状態をキープします。
シマノ(SHIMANO) フィクセル リミテッド 22L
3面一体型真空パネルと発泡ウレタン組み合わせている鮎釣り向きクーラーボックス。
外気温31度でも、クーラーボックス内の氷を55時間キープできると謳っています。
左右どちらからでもフタを開け閉めできるのも便利。
釣り道具でいっぱいのトランクでも、向きを変えずに飲み物や食材をスムーズに取り出せるのもおすすめポイントです。
アイリスオーヤマ HUGEL 真空断熱クーラーボックス VITC-20
真空断熱パネルを6面すべてに採用しているクーラーボックスです。
釣り用ではないものの、安価ながら優れた保冷力を発揮するとして鮎釣りでも人気。
真空断熱パネルに発泡ウレタンを組み合わせており、高い保冷力で価格の安いモデルを探している方におすすめです。
【まとめ】釣り用クーラーボックスで鮎の鮮度を保ったまま持ち帰ろう
クーラーボックスは、鮎の鮮度を保ったまま持ち帰るのに必要不可欠なアイテム。
ホームセンターで売っているような激安なクーラーボックスでもないよりはマシかもしれないですが、夏場に朝入れた氷が夕方まで持つかというと難しいでしょう。
大手釣り具メーカーのクーラーボックスなら、よほど乱暴に扱わなければ長く愛用できます。
アユルアーフィッシングを趣味として続けるつもりなら、保冷力に優れたクーラーボックスをぜひ用意しておきましょう。