鮎釣りに興味がある方の中には、アユルアーフィッシングと友釣りにどのような違いがあるのか、気になっている方もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、どちらの釣りも楽しんでいる筆者が5つの項目で違いを解説します。
どちらかをはじめたい方はもちろん、アユルアーフィッシングと友釣りの両方をやってみたい方は参考にしてみてくださいね。
アユルアーフィッシングと友釣りの違い
ルアータックルで狙うアユルアーフィッシングと友釣りの違いを、以下5つの項目で比較してみました。
なお、感じ方は人それぞれであり、各評価はあくまで筆者の主観に基づくものです。
項目 | アユルアーフィッシング | 友釣り |
難易度 | 比較的簡単 | 専門性高い |
タックル | 代用も可能 | 専用品が必要 |
服装・ 装備 | 軽装が可能 | 立ち込む程度による |
初期費用 | 低予算 | ピンキリ |
ポイント できる川 | 川が限られる | 激流や深場は難しい全国の鮎釣り河川 | 川全体がポイント
釣りの難易度
アユルアーフィッシング
簡単に数が釣れるかどうかは別にして、アユルアーフィッシングはルアーをちょい投げできれば誰でも楽しめる手軽さが魅力です。
釣りの経験があればすぐはじめられますし、まったく釣りの経験がない初心者でも、少し手ほどきを受ければ楽しめるでしょう。
ただし、針は友釣りと同じモノを使うので、そこは一般的なルアーフィッシングとは異なります。
友釣り
鮎の友釣りは、日本古来からの伝統の釣り。
エサを使用せず、生きた鮎をオトリにします。
ほかの釣りにはない特徴な釣り方であり、仕掛けも複雑です。
難易度の高さがおもしろさでもありますが、はじめはベテランに一から教えてもらわないと難しいでしょう。
タックル
アユルアーフィッシング
ルアーロッドとリール、ライン、ルアーなど、ほかのルアー釣りと基本的なタックル仕立ては変わりません。
近年、専用タックルも各メーカーから続々と販売されており、選択肢もどんどん増えていますよ。
ほかのジャンルでルアーロッドやリールを使っているなら、条件が合えば代用も可能です。
友釣り
友釣りはオトリを使う釣りで、リールを使用しない「のべ竿」を使います。
9mほどと長いのが特徴です。
仕掛けも特殊。
ハナカンやサカサ針など、ほかの釣りではお目にかかれない専用のパーツを使います。
服装・装備
アユルアーフィッシング
アユルアーフィッシングの服装は、川に立ち込むために必須の「鮎タビ1」や「鮎タイツ2」を履くなど、基本的に友釣りと変わりません。
「引き舟3」や「鮎ベルト4」など、必要な装備もおおむね同じです。
取り込みで使う「タモ」5も、友釣り用ので問題ありません。
なお、浅場を狙うアユルアーフィッシングではひざ下程度のポイントに立ち込むケースが多く、薄手のアンダータイツやハーフパンツを履いてベストを着用しない「ライトスタイル」が人気です。
友釣り
友釣りは腰より上までの流れに立ち込む場合もあり、アンダータイツより厚手のタイツを履くのが一般的です。
また、長時間の立ち込みで冷えが気になる際は、上着にクロロプレンジャケットを着用することも。
ただし、浅場を中心に釣る方の中には、ライトスタイルで楽しんでいる方もいます。
初期費用
アユルアーフィッシング
アユルアーフィッシングは、比較的少ない初期費用ではじめられます。
アユルアーロッドの販売価格の平均は3万円ほどで、リールもそれほど高性能なタイプは必要ありません。
また、手持ちのロッドやリールがあれば代用できる場合もあります。
友釣り
友釣りが敷居が高いとされる理由のひとつが、高額な竿にあります。
もっとも安い入門モデルで約5万円、最上級モデルになると40万円を超えるモノも。
中心価格は、およそ10~20万円です。
装備やほかの道具はアユルアーフィッシングとほぼ同じなので、友釣りの場合は竿の価格の差でどうしても初期費用がかかってしまいます。
川・ポイント
アユルアーフィッシング
アユルアーフィッシングは、中~小河川に向いています。
立ち込んでいる流れの下流にキャストするちょい投げが基本で、対岸や上流に思いっきりキャストするようなことはありません。
また、長竿を使う友釣りでは釣りにくい、狭いポイントを攻められるのもメリットです。
木々が多い茂っている渓流相の川やポイントでも、機動力を活かしたスピーディーな釣りを展開できます。
ただし、ルアーを底にしっかり安定させないと掛からないので、押しの強い早瀬やガンガン流れている急瀬、深場などは不向きです。
流れがあまりないトロ場もルアーをステイしにくく操作が難しいでしょう。
また、アユルアーフィッシングは釣り場が限られます。
アユルアーが認められている川でないと釣りができないので、釣行する際は事前に確認しておきましょう。
友釣り
友釣りは、オトリを入れられて操作できる流れであれば、ポイントを選びません。
川やポイントによっては竿や仕掛けを調整する必要があるものの、大河川から小河川まで全国の鮎釣り河川で楽しめます。
アユルアーを操作できないような激流や深場にも対応可能です。
ただし、竿が長いので木々が覆いかぶさっているポイントは釣りづらく、仕掛けを木に引っ掛けてしまうトラブルに注意する必要があります。
【まとめ】両方を楽しむのもアリ!
アユルアーフィッシングと友釣りはタックルと釣り方にやや違いがあるものの、どちらもハマってしまうとやめられない面白い釣り。
それぞれに向いている川やポイントがあるので、両方できると短い夏をより満喫できるのではないでしょうか。
たとえば、友釣り師の入らないポイントでルアーを使い、釣った鮎をオトリにして友釣りで激流を攻める、といった釣りが可能です。
装備もほとんど同じなので、どちらか片方しかやっていないならぜひチャレンジしてみてくださいね。